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小泉八雲が愛した地・島根県松江市を歩く~小泉八雲記念館・小泉八雲旧居・城山稲荷神社・ホーランエンヤ伝承館・カラコロ広場

島根県松江市は、『怪談』の作者として有名な小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が住んだ地として有名だ。


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そんな松江市には八雲関連の施設やイベントが揃っている。特に、NPO法人「松江ツーリズム研究会 」は、小泉八雲記念館や小泉八雲旧居等の管理・運営を行い、「松江ゴーストツアー」という観光旅行も企画している。松江市は、今も小泉八雲とともにあるのだ。

小泉八雲に詳しくない読者のために、「松江ゴーストツアー」のパンフレットから、八雲の情報を引用する。


「小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は1850年にギリシャのレフカダで生まれ、アイルランドで育ち、アメリカ、カリブ海のマルティニーク島を経て、1890年に特派記者として来日、1904年に東京で亡くなりました。松江では島根県尋常中学校の英語教師として1890年8月30日から約1年3ヶ月を過ごし、山陰地方の霊的世界にとりわけ深い共感を抱きました。後に妻となる小泉セツも松江の出身で、八雲は生涯この地と深い絆で結ばれました。」


この紹介文からも分かる通り、松江は八雲の人生にかなり大きな影響を与えている。そのことを理解した上で松江市を巡ると、歴史と観光の街が別の顔を見せてくれる。それは、『怪談』のモチーフとなった、ちょっと怖いけれどどこか懐かしい、そんな日本人の原風景でもある。

僕が松江市を訪れたのは10月――神在月に八雲の魂とともに散策した松江市の風景を紹介しよう。


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松江市といえば、何と言っても松江城。天守が現存し、国の重要文化財にも指定されている。松江城自体も美しいが、その周辺の風景も趣深い。


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船が北惣門橋の方へ進んで行く。ゆったりとした時間の流れを感じた。


松江城の周りを散策すると、様々な人物達に出会える。


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※松江城大手門前の堀尾吉晴


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※島根県庁前の松平直政


猛々しい武将達とは異なり、もの寂しい雰囲気を漂わせる小泉八雲の後姿(笑)


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そんな八雲に関連する施設は松江城の北にある。小泉八雲記念館と小泉八雲旧居だ。


まずは小泉八雲記念館から。


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ここには、八雲の遺愛品や直筆原稿が収蔵・展示されている。八雲が愛用した文机や椅子、ホラ貝等も実際に見ることができる。ホラ貝は、セツ夫人が江ノ島で買ってきたもので、八雲が家族を呼ぶ際に使っていたとか。


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※上の写真は、小泉八雲旧居にあるレプリカ。


展示物を一通り観ると、松江のどの場所に八雲が興味を抱いたのかが分かる。彼の足跡を辿るつもりなら、一番最初に立ち寄るべきスポットだ。


次に小泉八雲旧居。


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ここは旧松江藩士の武家屋敷で、空き家となっていたところを八雲が借りて住んだのだ。


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※上の写真は、居間の室内風景。


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八雲は、今の真ん中に座って3方面の庭を鑑賞するのが好きだったという。豊かな自然を残した日本庭園――八雲はそこから随筆や小説の着想を得たのだ。僕も今の真ん中に座り3方面の庭を見渡した。心地よい秋風を肌に感じつつ庭の美しい景観に心奪われ、しばし呆然とする。そのとき、僕は確かに八雲の魂と出会っていた。


僕が訪れた最後の八雲関連スポットは城山稲荷神社である。ここは観光客の姿がまばらで、心静かに霊的な雰囲気を堪能できるパワースポットだ。


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「1638年、家康の孫である松平直政が松江に来たとき、枕元に一人の美しい少年が現れたという。その少年は「私はあなたを全ての災厄からお守りする稲荷真左衛門です。城内に私の住む場所をお作りくださるなら、城内の建物はもちろん、江戸のお屋敷まで火事からお守り致しましょう」と告げて消えた。そこで直政は城内に稲荷神社を建てたと言われている。」(引用元はこちら


このような伝説の残る城山稲荷神社は、日本三大船神事のひとつとされるホーランエンヤとも縁が深い。ホーランエンヤは城山稲荷神社式年神幸祭(式年祭)の祭事で、12年に1度開催される。


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ホーランエンヤについては、松江城の東のホーランエンヤ伝承館で詳しく知ることができる。城山稲荷神社を訪れる前に、是非立ち寄っておきたい場所だ。


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さて、小泉八雲がよく参拝したという城山稲荷神社へ、僕も足を踏み入れてみた。


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そこには、狐の置物があちこちに並んでいた。


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中でも、八雲が心から愛したのが下の2体だという。


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昔の人達は、霊的なものへの畏敬の念を抱くことで、ある意味精神的に満たされていたのだ。八雲もまた、文明開化の進んだ日本にいながら、城山稲荷神社の片隅で心の安寧を得ていたに違いない。彼は、物言わぬ狐達と心の中で対話しながら、文明社会の矛盾にも思いを馳せたのだろう。彼を魅了した狐達は、今でも僕達に大事なことを語りかけてくるようだ。

現代人は科学的の進歩を盲信し、現実世界の事象を悉く理解した気になっている。一方で、精神的に満たされない思いを抱きつつ、それを解決する術も見出せないまま、刹那の享楽に溺れたり、漠然とした不安に襲われたりする。現代社会に生きる僕達は、オカルトや似非科学に逃げるのではなく、もう一度昔の人達の感覚に目を向けてみるべきではないか?

そんなことを考えながら、僕は、八雲になったつもりで神秘的な空間を歩き回った。


最後に、夜の松江市も少しだけ紹介したい。


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※夜闇にぼうっと浮き上がる松江城。


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※左側に見えるのがカラコロ工房。


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※夜のカラコロ広場。


「カラコロ」とは、八雲の文章に因む言葉で、人々が下駄を履いて橋を渡る際に響く音を表している。八雲は、この音に深く心ひかれたそうだ。夜の松江を歩きながら、八雲が聞いた下駄の音を想像してみるのも楽しかった。


小泉八雲が愛した地・島根県松江市――八雲の魂とともに彼の地をまた散策したいものだ。(了)




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[ 2013年11月26日 13:00 ] カテゴリ:遠方 | TB(0) | CM(0)
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都内で家庭教師業を営むみみずく先生です。日ごろ、生徒さんや保護者様とお話ししながら、密かに妖怪文化の普及に努めています(笑)

現在、家庭教師業の傍ら、在宅ライターとしてのお仕事もしています。数社から継続して依頼を受けています。ライターとしての更なるスキル向上を目指し、不定期でこちらのブログも更新しています。

妖怪関係の記事や趣味の記事がメインですが、好きな人やお店等も紹介していくつもりです。エログロ・オカルト・アングラ・サブカル等、ちょっと過激な記事も紛れると思いますが、苦手な方はそういう記事を読み飛ばしてください。

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