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板橋地下秘宝館2・初夏の大従軍看護婦祭-岡部軍医は40歳@アートスタジオDungeon

6月14日の夕方、僕は板橋区へ足を延ばした。「アートスタジオDungeon 」にて、何やら怪しげなイベントが開催されるらしい――ツイッターのタイムライン上に流れてきた情報を頼りに初めての街をウロウロ――毎度の如く道に迷い、板橋本町駅交差点で逆走、道行く御婦人や交番のお世話になった(笑)そんなトラブルに見舞われながらも、何とかイベント会場へ辿り着いたのだ。


板橋地下秘宝館2・初夏の大従軍看護婦祭-岡部軍医は40歳


板橋地下秘宝館2・初夏の大従軍看護婦祭-岡部軍医は40歳


会場の「アートスタジオDungeon」は、石神井川沿いの住宅街にあった。普通の民家の地下室だ。


――このドアの向こうには何があるのか?


詳細の分からないイベントに参加するのは、とても緊張する。僕は恐る恐る階段を下りて行った。薄暗い地下室の奥――


板橋地下秘宝館2・初夏の大従軍看護婦祭-岡部軍医は40歳


板橋地下秘宝館2・初夏の大従軍看護婦祭-岡部軍医は40歳

板橋地下秘宝館2・初夏の大従軍看護婦祭-岡部軍医は40歳


板橋地下秘宝館2・初夏の大従軍看護婦祭-岡部軍医は40歳

そこには異様な光景が広がっていた。戦中を髣髴とさせる空間に人形たちが並んでいた。その表情は、何かを語りかけようとしているかのようだった。ふと視線を感じて振り返ると、人形がこちらを見つめている――そんなことが何度もあった。人形たちには魂が宿っていたのかもしれない。


更に奥へ進むと軍人さんがいらっしゃった。

岡部軍医こと兵頭善貴さん


このお方こそ、今回のイベントの主催者・岡部軍医こと兵頭善貴さんだ。


――そもそも岡部軍医って誰!?


その疑問は後に解決することになるが、その前に兵頭さんのご紹介――兵頭さんは、写真家であり、模造人体愛好家だ。人形を愛してやまない彼は、カメラを通して、人形たちに生命を与える。彼の写真では、彼の娘たち(人形)が艶かしく輝くのだ。


岡部軍医こと兵頭善貴さん


この日のトークショーでは、某廃病院での撮影が頓挫した経緯について、ドキュメンタリー映像を映しながら兵頭さんが語られた。兵頭さんの様々な思いがひしひしと伝わってくるお話だった。


赤い天使

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その後、兵頭さんがインスピレーションを受けた『赤い天使』の解説があった。『赤い天使』は、戦中の前線病院で繰り広げられる従軍看護婦・西さくらと外科医・岡部との愛を描いた作品だ。兵頭さん扮する岡部軍医は作中の登場人物だったのだ。現在、岡部軍医は「大東亜戦役秘話篇」の撮影に勤しんでいる。


ちなみに、トークショーでは、ウ●コクッキーが振る舞われた。


ウ●コクッキー


この見た目に怯えることなかれ!味は非常に良い。ただ、口の中がパサパサになるという欠点はあるが(笑)


14日のイベントを経て、僕は兵頭さんの作品やお人柄に惹かれていった。そのため、15日のイベントにも参加することにした。15日は、東京ディスティニーランド さんの6時間公演だった。


東京ディスティニーランドさんは、女装して一人芝居をする俳優さんだ。今回は「梅雨だよ!東京まんが祭り」と題して、「里見八犬伝」「死体は死んでいる」と新作「ナイチンゲール」の三演目が上演された。


東京ディスティニーランド「死体は死んでいる」


セーラー服を身にまとい、「死体は死んでいる」を熱演される東京ディスティニーランドさん――他人の書いた台本に縛られたお芝居ではなく、自分が話したいことを話す、という独特の芸風だ。創作上の登場人物に東京ディスティニーランドさんご自身が憑依すると、舞台には魂の叫びが響き渡った。「なぜ芝居をするのか?」と自問自答する彼の表情には、時に鬼気迫る何かが宿るのだ。


僕は、本格的な一人芝居を初めて鑑賞したが、その異様な雰囲気に引き込まれていった。特に、「里見八犬伝」の一場面が僕の記憶に鮮明に残っている。一堂に会した登場人物達が刀を抜くか抜かないかで押し問答する。それぞれが心の裡を吐露しながら膠着状態に陥るのだ(詳細はこちらを参照→つぶれたゆうえんち◆東京ディスティニーランド )狂気すら垣間見える演出が光っていた。


『赤い天使』をモチーフにした新作「ナイチンゲール」では、兵頭さんもお芝居に出演された。


東京ディスティニーランド「ナイチンゲール」


負傷者の腕を切り落とす場面では、人形の腕を実際に取り外しての演出。兵頭さんは、いかにも岡部軍医らしかった。 しかし、先の読めない展開に兵頭さんも苦戦し、東京ディスティニーランドさんとともにお芝居を盛り上げるのは難しかったようだ。


「ナイチンゲール」のクライマックスでは、岡部軍医(兵頭喜貴さん)と従軍看護婦・西(東京ディスティニーランドさん)が刃を交えた。「岡部と西は一緒に死ぬべきだった」という東京ディスティニーランドさんの感想を踏まえての結末だ。


東京ディスティニーランド「ナイチンゲール」


東京ディスティニーランド「ナイチンゲール」


東京ディスティニーランド「ナイチンゲール」


時間の関係上、僕はお芝居を最後まで見られなかった。それが残念ではあったが、未知の世界に遊ぶきっかけをくださった東京ディスティニーランドさんには大変感謝している。ありがとうございました。


僕は、兵頭さんの写真集『金剛寺ハルナとその姉妹 模造人体とその愛好家が紡ぐ愛の写真世界』を購入した。帰りの電車内でこの写真集を眺めていたのだが、他の乗客の目がとても気になった(笑)そのくらい過激な写真集であり、どのページからも人形への愛が滲み出ていた。


僕自身も人形&廃墟好きであることを兵頭さんに伝えたところ、彼は「人形が好きな人は、大抵廃墟も好きですね」とおっしゃっていた。人形も廃墟も生命が無いという共通点があり、そこに心惹かれる人が多いのかもしれない。無生物への愛着はなぜ生じるのか?――そんなことも考えさせられるイベントだった。


兵頭善貴さんは魅力的で面白い方だ。近いうちにまたお会いすることがありそうなので、僕は今からワクワクしている。兵頭さん、今後とも宜しくお願い致します!(了)

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[ 2014年06月20日 12:00 ] カテゴリ:その他のイベント | TB(0) | CM(2)
1. こんにちは
「赤い天使」、この映画観たことありますよ。今でも強烈に頭の中に残っています。官能的でもあり、残酷でもあり、戦争の凄まじさを思い知らされた。このように蘇るとは、思ってもみませんでした・・・
[ 2014/06/20 12:19 ] [ 編集 ]
2. Re:こんにちは
>今夜さん

今夜さん、こんにちは(^^)/

兵頭さん達は、『赤い天使』のイメージを大切にしつつ、
そこから離れたところで新たな作品を生み出したのだと思います。
表現の可能性を学ぶ良い機会でもありました。

岡部軍医が宿った兵頭さんの今後の展開が非常に楽しみです♪
[ 2014/06/20 13:11 ] [ 編集 ]
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